文字
サイズ

制度のご案内

グッドガバナンス認証マークは
〝信頼性の証〟

JCNEは、日本唯一の認証機関として、CMW(=charity monitoring worldwide 世界20か国のNGO・NPOの認証団体からなる国際組織)に、2017年から準会員として加盟しています。
非営利組織が、認証機関の認証を得ることによって、ステークホルダーからのいっそうの信頼を高め、ミッションの実現にまい進していくことは、世界的な潮流となっています。
グッドガバナンス認証マークは、高い専門性と豊富な経験をもとに非営利組織の認証業務に取り組んできたJCNEが、適切なガバナンスを行っている組織であると認めた「信頼性の証」を示すマークです。

非営利組織の信頼性向上に繋がるグッドガバナンス認証の仕組と活用

グッドガバナンス認証制度のしくみと活用図

グッドガバナンス認証は
非営利組織の「信頼性」を意味します。

第三者認証
とは

多くの非営利組織にとって、ステークホルダーとの協業なしに、社会問題を解決することはできません。ステークホルダーが求めるのは、非営利組織に対する信頼です。諸外国と比べて、日本では慈善団体に対する信頼度が非常に低いことが世界的な調査から明らかになっています。そのためにも、非営利組織との利害関係がない、中立的な第三者機関による公平・公正な評価と認証が付与される制度が必要とされています。

NPOが信頼を高め、幅広い支援を継続的に獲得できる社会へ。

JCNEでは、特にガバナンスの視点から、非営利組織の信頼性を定義したグッドガバナンス認証制度を構築し、組織評価を実施しています。グッドガバナンス認証は、「自立」と「自律」の力が備わっている非営利組織であることを示す指標であり、「グッドガバナンス」を維持している組織であることをJCNEが、非営利組織の信頼性を担保するものです。信頼性の証として認証マークの普及を図っています。

グッドガバナンス認証を取得するメリット

1. 得られる効果

2. つながる成果

グッドガバナンス認証取得によるメリット一覧

メリット 提供先団体・サービス
寄付 お宝エイド
Yahoo!ネット募金
いぞう寄付の窓口
Amazon「みんなで応援」プログラム
actcoin 
Go To Donation
コングラント(株)
(一社)キフクリエイト
助成金 公財)SOMPO福祉財団
(独)環境再生保全機構
(公財)三菱財団
(公財)トヨタ財団
日本郵便(株)
(公財)日本財団
(公財)キリン福祉財団
(一財)日本民間公益活動連携機構(JANPIA)
(公財)ふるさと島根定住財団
(公財)ベネッセこども基金
(特非)モバイル・コミュニケーション・ファンド
(公財)ヤマト福祉財団
日興アセットマネジメント(株)
中国5県コンソーシアム
(特活)宮崎文化本舗 
(一社)SINka 
Japanese Women’s Leadership Initiative
日本更生保護協会
融資 (株)日本政策金融公庫
クラウドファンディング READYFOR
CAMPFIRE
データベース (株)EMA  

この他に、広報や情報発信のサポート、企業連携の促進や企業向けプレゼンの機会、認証団体同士の交流・学びの場、規程ひな型や動画などのガバナンスに関するコンテンツの提供、研修制度の割引などをグッドガバナンス認証団体に提供しています。

メリットの詳細はこちら

利用者・活用者の声
USER’S VOICES

利用者 グッドガバナンス認証団体

特定非営利活動法人 エヌピーオー・フュージョン長池
理事長 田所喬氏

認証取得までは、時間がかかったが、時間をかけてコツコツやってきた。「今までの地道な活動が認証に繋がったんですね、よかったですね。」という外部からの声やグッドガバナンス認証をきっかけに私たちの団体を知ってくださった方もいる。

評価いただくということは、やはり日常のモチベーションがあがる。ボランティアで関わっている方たちも、グッドガバナンス認証取得を喜んでくれて、「じゃあまた頑張ろうかな」と言ってくれた。

特定非営利活動法人りんりん
理事長 渡邊千恵氏

具体的に何をやっていくべきかが見える化されたこと、改善のPDCAをまわすことを身につけようと努力する意識付けができたことが成果。中長期ビジョンをたてたことで、改善がすすみグッドガバナンス認証を取得することができた。

取得により、助成金採択や寄付に繋がった。特にAmazonみんなで応援プログラムにより、物品寄付が集まるようになり、全国各地の思いがけないところから寄付がいただけるようになった。


活用者 NPO支援企業からの声

災害支援など多くの場面の物資寄付を、企業として応援するために、応援プログラムを立ち上げました。善意の寄付を募るため、チャリティ団体・施設は非営利組織に限っています。グッドガバナンス認証団体はチャリティで活動されていることが保証されているため、審査が免除され、すぐに掲載することができます。

アマゾンジャパン合同会社
片山純平氏


評価員からの声

評価者として関わる上で大事な点は、「知らないことを聞くこと」、「関係を構築すること」、そして「隠れた課題やここは重要だと感じたところをきちんと踏み込んで聞くこと」の 3 点です。知らないことを教えてもらい、問いかけたりする中で、対話につながり、相手にとっても認識や価値観、哲学の言語化や整理・学びにつながったりして、関係づくりができていくと思います。

評価員:河合将生氏
NPO 組織基盤強化コンサルタント
office musubime 代表

評価の過程によって導き出せるものが、『可視化された価値・成果』ではなくて、マイナスな判定も含めて『やって良かった』と思えることとするなら、一見、無機質なものに感じられる組織評価に、新たな気づきという彩りや、豊かな発想の種を蒔くことができるのが、評価員の醍醐味だと思います。

評価員:佐藤綾乃氏
NPO運営サポート あの屋

グッドガバナンス認証制度概要

1. グッドガバナンス認証の仕組み

グッドガバナンス認証は、全28のアドバンス評価基準に基づき、書面評価と訪問評価の2種類を組み合わせて評価を行います。
アドバンス評価基準28の全てを満たしていることが認められた場合には、外部の有識者で構成される認証審査委員会において、公正・中立な審査を経てグッドガバナンス認証が付与される仕組みです。

2. アドバンス評価基準

(1)評価基準の領域

アドバンス評価基準は、4つの分野にわたる12項目、28個の評価基準によって評価を行います(下図参照)。

(2)評価基準の内容(2023年4月1日 基準改訂)

領域 項目 NO. 基準内容

学びと価値創造

ニーズの把握と活動の改善

1 社会課題に関して、第三者や受益者、市民等から意見を聴くための仕組みや機会を設け、活動の参考にしている。
2 外部からの要望や提案、苦情について、内部で情報共有し日常業務や活動の中で適切に対応するとともに、それらを参考にしながら事業や組織運営の改善に取り組んでいる。

業務執行と人材育成

3 業務執行の意思決定について、内部の関係者で事前に情報共有、議論を行った上で内部ルールに基づき意思決定を行い、その内容を関係する役職員に情報共有している。
4 事業達成に向けて必要な情報や問題を関係者で共有し、事業の改善や創意工夫に取り組んでいる。
5 組織の持続的発展に向け、内部研修やOJTの実施、外部セミナーの受講促進等を通じて、役職員やボランティアのスキルアップや人材育成に取り組んでいる。

事業計画と対応

6 組織ミッション・ビジョンに基づく、複数年度の中期計画を策定しているとともに、振り返りや評価を行っている。
7 社会状況に柔軟に対応するため、必要に応じて、適切な手続きをとった上で事業計画に記載されていない事業にも取り組んでいる。
8 事業における様々なリスクを把握し、対応する仕組みや体制を整備している。

情報発信と啓発活動

9 社会課題や活動に対する理解と共感が得られるよう、広く社会に向けて、働きかけや情報発信を行っている。
10 社会課題の解決のために、必要に応じ、国や自治体、企業、市民等に対し提案や情報提供を行っている。

市民参加と連携

市民参加

11 寄付や会員制度、ボランティア、インターン、イベント等を通じて、市民が団体や活動に参加・参画、または支援・協力できる機会を提供している。

寄付

12 個人および法人からの寄付募集について、適切な情報提供と使途の明示を行うとともに、寄付者情報の管理と寄付者への対応を適切に行っている。
13 寄付者に対して、寄付金に関する活動報告と収支報告を適切な時期と方法で行うとともに、組織のホームページやSNSで概要を公開している。

連携・協働

14 地域の様々な主体、または同じ社会課題に取り組んでいる団体と連携・協働を行っている。
15 必要に応じ、行政と積極的に情報交換し、連携・協働を行っている。
16 必要に応じ、企業や助成財団から支援を得るとともに相互の関係を築いている。

社会的責任と信頼

人権尊重と環境配慮

17 人権を尊重し、組織としての行動規範を明確にし、役職員は事業や組織運営において社会規範に即した倫理的な行動をしている。
18 持続可能な社会を目指して、環境に関する法令や規則等を遵守するとともに、環境負荷やその対策を把握し、日常業務や活動の中で環境に配慮した取り組みを行っている。

コンプライアンス

19 理事との利益相反について理解するとともに、利益相反取引等が発生する場合には、事前に確認をした上で、適切に事務手続きをとっている。
20 組織運営に関わるリスク管理として、関係する法令を遵守するとともに、法改正等の状況を把握し、対応を行っている。
21 法令および就業に関係する規定に基づき、職員の労働条件・職場環境を適正に整備し、適切に賃金を支給している。

自立と自律

ガバナンス

22 社員総会/評議員会を組織の基本方針の決定機関として位置づけ、ガバナンス上、重要な役割を果たすために、社員/評議員が意思決定に適切に参加できるような運営を行っている。
23 理事会は組織の中立性と公平性を維持した役員で構成され、組織の方向性や法人経営について健全な意思決定を行い、理事は職務上の責任を認識して、団体の運営に関わっている。
24 監事は職務上の責任を果たすために、独立した立場で、理事会に出席し理事の職務執行や財産の状況を把握し、会計監査と業務監査を行っている。

規程と情報公開

25 事業や組織運営に必要な規程や規則等を制定し、制定・改廃の際には理事会または社員総会/評議員会で承認している。
26 事務所に備え置くべき書類を整備し、定款に基づき貸借対照表を公告するとともに、定款・役員名簿・事業計画書・事業報告書・決算書類・役員報酬を組織のホームページもしくは情報公開サイトで公開している。

会計と財務

27 適正に会計処理を行うとともに、団体が採用している会計基準に沿って、「財務諸表の注記」を含む財務諸表等を適切に作成している。
28 安定的な組織経営と活動の継続を図ることを目的として、健全な資金調達に取り組むとともに、適切に財務管理を行っている。

※各基準の詳細は、事務局から別途ご案内する「アドバンス評価自己評価ガイド」をご覧ください。

社会福祉法人の場合は、上記の評価基準に加え、追加の要件があります。

社会福祉法人の評価基準はこちら

3.アドバンス評価および認証付与の体制

1. アドバンス評価の体制

評価員とは?
JCNEの評価員研修を受講し、評価員として登録を受けた者。NPOセンター関係者、中間支援組織関係者などが登録されています。

訪問評価とは?
団体事務所を評価員1名と評価員補佐1名で訪問して、3時間程度ヒアリングを行います(当面はオンライン対応)。アドバンス評価基準に基づきヒアリングを実施します。

2. 認証付与の体制

認証審査委員会とは?
実務専門家・学識経験者によって構成されています。JCNE認証事務局がとりまとめた各種報告書・資料から基準に基づき認証の判定を行います。

※JCNEが行う非営利組織の認証等については、認証等を受けた非営利組織がJCNEの定める認証等の基準を満たすことを示すものであり、特定非営利活動促進法、公益認定法、社会福祉法に定める認定や認可等の基準を満たすことまで認証等するものではありません。

お申込みにあたって

対象団体

1. 以下のいずれかの法人であること

  • 特定非営利活動法人(認定・特例認定を含む)
  • 公益社団法人及び公益財団法人
  • 社会福祉法人
  • 一般社団法人及び一般財団法人(「非営利型」で「宗教、政治等の活動を主たる目的としない」また「反社会的勢力ではない」法人)

2. 機関設置型であること(以下の要件をすべて満たしていること)

  • 定款に基づき、役員会(理事会、運営委員会等)を設置していること。
  • 定款に基づき、理事及び監事を選任していること。
  • 定款に基づき、代表権を有する理事を選任していること(選任の手続きを経ず理事全員が代表権を有する場合を除く)。
  • 決議の省略を用いることなく、社員(評議員)が参集して定時社員総会(定時評議員会)を開催していること。
  • 設立後2事業年度以上を経過していること(直近2事業年度分の事業報告書、財務諸表を提示できること)。
  • 監事による監査を実施していること。

3. 情報公開をしていること

以下の書類を団体サイトで公開し、最新または直近年度のものに更新していること。

  • 定款
  • 役員名簿(社員名簿の公開は不要)
  • 事業計画書(直近年度)
  • 事業報告書(直近年度及び前事業年度)
  • 前事業年度の活動計算書(収支計算書)
  • 前事業年度の貸借対照表
  • 前事業年度の財産目録
  • 役員報酬
提出書類
  • 申請書
  • 提出データチェック表(様式1)
  • 自己評価シート(様式2)
  • 上記の根拠書類(詳細は、申請いただく際に、事務局よりご案内いたします)
有効期限
認証取得(認証日)から3年間です。
費用
現在、普及期間のため無料で提供しています。
中間モニタリング
認証付与団体は、認証の有効期間中1回、JCNE認証事務局による中間モニタリングを受けます。
更新
有効期間満了後、認証取得を継続される場合には、所定の更新手続が必要となります。更新期間は3年です。

認証取得までの流れとスケジュール

アドバンス評価は、書面評価だけでなく訪問評価があり、指摘事項の改善を求められることがあります。最終的には、認証審査委員会が、認証の付与を決定します。

認証取得までに要する期間は、申請してから最短4か月です。指摘事項の改善のため、最大で1年を要するケースもあります。

理事会や社員総会の議事録、事業のプロセスが確認できるもの、機関誌など事前にデータ共有が必要なため、1週間から1ケ月ほど集中して準備をする時間が必要となります。

<アドバンス評価基準の改訂について>
2023年4月1日付でアドバンス評価基準を改訂。
旧評価基準はこちら。

グッドガバナンス認証に
興味のある方へ

グッドガバナンス認証制度は、2025年度に予定している新制度の運用開始に伴い、認証の新規申込みを停止しています。詳細はこちらをご覧ください。

  • ベーシックガバナンスチェックリスト
  • 助成金申請に使える